【書評-135】 競争からちょっと離れると、人生はうまくいく
競争からちょっと離れると、人生はうまくいく
枡野俊明
筆者は横浜市鶴見区にある
曹洞宗徳雄山建功寺(最寄駅:鶴見駅、菊名駅)のご住職。
多摩美術大学 環境デザイン学科教授。
国内外で禅の庭をデザイン。
競争からちょっと距離を置くさじ加減で、自分の実力をいまより発揮できるようになる。
自分の計画通りにいかないのが人生。
【心に響いた教え】
競争社会を生きている現実を変えることはできない、その現実をどう受け止めるのか、人生の価値観をどこに置くかを変えるのかは誰にでもできる。競争相手を他人から自分にシフトする。工夫や努力には無限の可能性がある、人事を尽くして天命を待つ。明るく元気に今を生きる。競い合っていたときには見えなかった本当の幸せが見えてくる。
善悪難定。自分とは違うが相手も受け入れる=多様性を認める。他人の痛みを分かる。
オンリーワンには競争はいらない、日々自分なりに工夫して、自分だけの土俵を作る。唯一無二の人になる。充実感、納得感を大切にする。
自分のペースを確りつかみ、それを守りぬく。一息つく、視野を広げる。
働くこと、人のためにすること、苦しい目に逢うこと、全部そのまま遊び。
なにかをしたいものは手段を見つける、なにもしたくないものは言い訳を見つける。すべての事実・真実を認める。投げ出さない。
人間にとって大事なことは他人から愛され、協力してもらえるような徳を積むこと。
理屈もない、計算もない、見栄もない。当たり前に生きることが命をまっとうする。
一人一人、考え方や価値観は違って当たり前。違うことを前提にしていれば、共有できること、共感できることを発見したときの喜びは大きくなる。
少しでも自分のあるがままの姿に近づけるように努めて生きていく。結局、悪口に利点なし。今動かなくて、いつ動くのか?
今、ここ、自分。一人一人が自分を磨き上げて、互いにそれを和していく。和み。ああ、いいことをしたな、と思って暮らす。
お金で買えないものが尊い。
他人に対して配慮、考慮ができる。共生、生かされている。
征服しようとすれば必ず報復がある、それが自然で道理。
あらゆるものを捨てていく、削ぎ落としていく。