【書評-134】 近すぎず、遠すぎず。他人に振り回されない人付き合いの極意
近すぎず、遠すぎず。他人に振り回されない人付き合いの極意
枡野俊明
筆者は横浜市鶴見区にある
曹洞宗徳雄山建功寺(最寄駅:鶴見駅、菊名駅)のご住職。
多摩美術大学 環境デザイン学科教授。
国内外で禅の庭をデザイン。
悩みの9割を占める人間関係を円滑にするために距離感が大切。誰もが心地よい人間関係を望んでいる。
【心に響いた教え】
十五で学を志し、三十にして立ち、四十にして惑わず、五十にして天命を知る。六十にして耳順い、七十にして心の欲するところに従ってなお、矩を超えず。
謙虚に指摘を受け止め学ぶ。面授、まず会う。異なる意見を持ったらそれをきちんと伝える。あるがままの自分を受容れる。口は禍の元、語り尽くさない。莫妄想、心に静けさを取り戻す。
自分はどんな人間であるか?何を心地よいと感じるか?嫌だなと感じることは?自分の拠り所は何か?ありのままの自分でいる。
相手の長所を見る。家族と素の自分で向き合う。
犀の角のようにただ独り歩め、自分を確立するにも自分が歩んでいく道を見定めるにも孤独であることが必要。比較することを一切やめる。全ての人に丁寧に接する。自分を律する。自分の意に沿わないことがあっても、相手を変えようとしない。
人は人で絶対、自分は自分で絶対。命を頂いて過不足なく生きる。
善因善果、いい縁を結ぶ。いまを精一杯、心を込めて、丁寧にやる。その時をあとからやり直すことはできない。
簡素と自然をテーマに生きる。心を込めて、丁寧にやればできる。
自然にはどこにもはからいがない。