【書評-122】 なんのために瞑想するのか?

なんのために瞑想するのか?
アルボムッレ・スマナサーラ
スリランカ上座仏教(テーラワーダ仏教)長老。
スリランカの国立大学で仏教哲学の教鞭を
とられたのち、1980年に派遣されて来日。
お釈迦さまの説かれた瞑想を解説する本。
【心に響いた教え】
進化=ただ現状に適応(成長ではない)、何が何でも生き残るため。進化するには悪条件がかかせない。条件がよければ退化がはじまる。
こころは条件に関係なく一方的に退化しようとしている組織。
条件の良し悪し問わず人格を向上させる。
意図的な進化=変化、科学発展によって人間は楽に生きている。
瞑想=こころを都合良く意図的に成長・向上させること。
こころとはかなり複雑なエネルギーで肉体を支配しようとしている。こころの面倒を診る。
こころを成長させる=瞑想という方法によってこころの汚れを落とし意図的に進化させる。
生きるとは、存在欲、怯え、無知のエネルギーを蓄えること。
感情・判断を司る大脳は原始脳(存在欲・怯え・無知)が司令する。科学的・客観的ではなく生き続けたいという欲の感情により判断される。瞑想をすることで大脳を救済する。
大脳を開発して、葛藤なし、悩みなし、落ち込みなし、失望感なし、苦しみなし、怯えなし、囚われない、自由な生き方を得る。
怠ける、欲張る、怒る、無知などこころは内から壊れる。こころはほっておくと堕落する。