【書評-72】 お坊さんが教えるこころが整う掃除の本
お坊さんが教える心が整う掃除の本
松本圭介
日本の東京神谷町・光明寺僧侶(浄土真宗)。
武蔵野大学客員准教授。
掃除は心のくもりを取り払うために行う。
丁寧な生き方をすれば少しずつ心は綺麗になる。
【心に響いた教え】
どんなものでもはじめからごみだったものはない。使わないものは今までを感謝してそれを必要としている人のところへ気持ちよく送り出す。
あらゆるものが互いにつながり合い、互いの存在を支え合うことによって存在する。
自然との対話である掃除は毎日、朝一番に行う。掃除は今に集中する修行。使い終わったら片付ける。消臭の基本は空気の入れ替え。
前後裁断 過去のことを悔やむことなく、未来のことを案ずることなく、一日一日を精一杯、悔いが残らないよう全力を尽くす。心に余計なことを妄想させてしまう種を取り除いていく。
水は命の基本。水が体に入り循環し出ていって、また自然に還っていく。
光は智慧や慈悲の象徴。
24時間、365日ひとときも休まずに意識しなくても心臓が動き、血液は循環し、胃腸は消化し、肺は呼吸する。生命維持の無意識の運動。
持ち物たちは最後には良いものだけが手元に残る。ものを大事にするこころ。ものの声を聞く。
限られたものしか持っていないため、今日は何を着ようかなどと迷うことはない。道具や着物をシンプルに削ぎ落とす。
日々おだやかに、こころを喜びで一杯に満たして生きること。