【書評-146】 テーラワーダ仏教「自ら確かめる」ブッダの教え
テーラワーダ仏教「自ら確かめる」ブッダの教え
アルボムッレ・スマナサーラ
スリランカ上座仏教(テーラワーダ仏教)長老。
スリランカの国立大学で仏教哲学の教鞭を
とられたのち、1980年に派遣されて来日。
ブッダの教え・仏教は実践的な科学。心ははっきり具体的に我々が経験できる、知ることができるもの。精神的な健康がいちばん大事。
束縛ではなく心の自由。
【心に響いた教え】
生きとし生けるものが幸福でありますように、慈悲の瞑想。心の悩み・苦悩をなくすため、心の平和。
自分で体験してから人に勧める。
自分とみんなの役に立つことが善いこと。
納得する、道徳を守る、分かち合う、智慧を持つ。
成功を妨げる異常欲、異常な怒り、引きこもり、後悔・妄想、疑い。これらを心から追い出すように努める。これら五蓋がないことが智慧である。
確信、道徳、施し、智慧という資本・財産を持つ努力をする。善行為をしてどんどん善い業を積み公徳をためる、怠けず頑張る。
組織の繁栄の7つの秘密。頻繁な集会と情報共有、和合を持って議論、伝統・憲法を尊ぶ、先輩を尊敬する、女性を大切に、信仰を大切に、賢者が過ごしやすい世界。
無常とエントロピー(衰退)。心は汚れを落とすと成長する。
他者に信頼される、他の生命を傷つけない、他者のものは奪わない、決して嘘をつかない、酒を飲んで失敗しない。
何かを話すときは、私はこう思いますと表現する。
小さな嘘でも決してつかない。
人は与えられたもので生きていかなくてはならない。適量以上のものを要求しない。
生命は殺されること、叱られること、無視されることを嫌がる。人を殺すな、自分を殺してほしくないを他人に当てはめたもの。
生きるためには他の生命の協力が不可欠。親切であること、慈しみを持つこと、協力して助け合うこと。
心を育てるのは自分の仕事、心の汚れを落として清らかにする。
一切の現象は無常である、苦である、確固たる実態などない。
自ら確かめる。