【書評-71】 わからないことがわかるということが悟り 道元
非公開: 【書評-71】 わからないことをわかるということが悟り 道元
ひろさちや
東京大学印度哲学、仏教学を学んだ
仏教評論家。
正法眼蔵 正しい教えとそれを解釈する智慧を
解説する本。
【心に響いた教え】
身心脱落 ちっぽけな自我に対する執着がなくなり、没我、無我の境地。悟りを求める自己を消滅させる。世界はいまあるがまま、そのままの存在。
薪は薪、灰は灰。現実はあるがまま、そのまま。それをあるがまま、そのままに受け取れば良い。仏になりきる。
あれこれ考えるな。そのものになりきってしまえばいい。
迷いながら一歩一歩歩んでいく。過去を追うな、未来を願うな。
自然に悪いことができなくなる
自然に善をしてしまうようになる
自然に心が浄まる
布施、愛語、利行、同時。無駄な議論はするな。
煩悩即菩薩 ある人はそれを煩悩と見、別の人はそれは悟りだと見ている。分別をするな。
時節因縁 そのときそのときの自己のあり方をしっかりと生きる。即今、当処、自己。
ただ現在しか存在しない。ただ歩み続ける。