【書評-48】 歎異抄 仏にわが身をゆだねよ

歎異抄(たんにしょう) 仏にわが身をゆだねよ

釈徹宗


浄土真宗如来寺住職・相愛大学教授。


浄土真宗の開祖である親鸞聖人を直接知る唯円が

1,288年頃にまとめた歎異抄。親鸞の教えにかかわる正しい手引書。

浄土仏教の思想は阿弥陀の本願(他力)によって救われる。

司馬遼太郎、遠藤周作などが惚れ込んだ書物。

【心に響いた教え】

本願を信じて念仏を申さば仏になる。

念仏は自分の力、自分が積んでいる功徳ではない。仏様の導きで称えさせていただいている、それが他力の念仏である。

この道しかもう歩む道がない、ほかに選択肢がない、という状況で決心する。何者にも妨げられることがない力強さ。

状況次第で人間は何をするかわからない。望まなくても悪を犯すのが我々の実相である。そもそも我々は他の生命を奪って生きている身ではないのか。

内在時間が短い。大きな流れの時間の中でいきていると、些細なデコボコは気にならなくなる。法事など宗教儀礼で内在的な時間を伸ばす。

今日は禅ではなく、同じ仏教の浄土真宗の本です。

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