【書評-139】 早わかり!道元と曹洞宗
早わかり!道元と曹洞宗
中野東禅
駒澤大学仏教学部禅学科卒業、同大学院修士課程修了。
京都市・龍宝寺前住職、曹洞宗総合研究センター教化研修部門元講師。
禅とは、煩悩がない、あるがままの自分を取り戻し、幸せに生きる方法。
【心に響いた教え】
何事にも無心で取り組むこと、理屈より実践。行雲流水。
心の働きをやめ、いっさい思いめぐらせない。余計なことはすべて捨てる。
八大人覚 少欲、知足、楽寂静、精進、不妄念、禅定、智慧、不穢論。
縁起 すべてもものごとは原因があって起こった結果、その結果が原因となりまた別の結果を生む。
無明(無知)が人間を苦しめる。
諸行無常 この世のすべてはたえず変化し影響しあっている。
諸法無我 何ひとつとして独立しているものはない。
涅槃寂静 ものごとを自分の思い通りにしたいという執着を捨てたさとりの境地はやすらかなもの。
貪り・怒り・愚痴は自分の思い通りにならない執着から起こる。
自利利他。
空 こだわらない、とらわれない。
労働への取り組み方 喜心、老心、大心。喜んで、労り、一つのことに偏らずこだわらない大きな心。
現実を受け入れ今を精一杯生きる。
何事も実行・実体験によって本当のことが分かる、まずやってみる。
手と手を合わせ、心の静かさを感じる、合掌。
どのような場合でも、柔和な気持ち・態度で、ものごとに接する。
自分を苦しめない言葉、また、人を傷つけない言葉を語れ。愛語。
自分は自分でしょうがない、本来の弱い自分に納得する。
努力という汗をかける自分を喜ぶ。
物があるから悩みがある。